審査委員
フィリップ・ジュジアーノ
Philippe GIUSIANO
フランス/France
ポーランド人作品の演奏における代表的なピアニストであるフィリップ・ジュジアーノは、17歳で初めてショパン国際ピアノコンクールに出場して8位に入賞すると、その5年後の1995年には同コンクールで最高位(1位なしの2位)を獲得し、観客とメディアの両方から高く評価された。彼のショパンのCDは「まるでショパン自身が演奏しているかのような印象を受ける」と評され、ニューヨークのカーネギーホール、アムステルダムのコンセルトヘボウ、ミラノのスカラ座、パリのシャンゼリゼ劇場、東京のサントリーホールなど、世界の主要なコンサートホールで公演を行っている。
国内外の多くの音楽祭にも参加。ドイツ、日本、オーストリア、ポーランド、ロシア、イタリア、ポルトガル、スペイン、ブラジル、アルゼンチン、カナダ、中東などで広範なツアーを行っており、著名な指揮者やオーケストラと共演している。「フレデリック・ショパン生誕200周年」記念祭の期間中はフランス、スペイン、中東、日本、ポーランド、スカンジナビアの各地で熱狂的な歓迎を受け、ショパンのピアノとオーケストラのための作品を全曲披露した。
フィリップ・ジュジアーノの録音は主にショパンとラフマニノフの作品で、特にショパンの『24の前奏曲と24のエチュード』は世界的な成功を収め、「このピアニストのショパンを聴くことは、一種の音楽の創造を目の当たりにするようなものだ」と評された。
芸術活動の傍ら、フィリップ・ジュジアーノはポーランドと日本で定期的にマスタークラスを開催し、2008年から2020年までは日本の熊本にある平成音楽大学で客員教授を務めた。また2021年10月にワルシャワで開催された第18回ショパン国際ピアノコンクールなど、主要なピアノコンクールの審査委員も務めている。
2012年に故郷マルセイユの文化生活への貢献によりマルセイユ市のメダルを授与され、2023年にはポーランドの音楽と文化を世界中に広めた功績により、「ポーランド文化大使」の称号を授与された。